> 雑誌・出版情報 > BACK 9 WEB
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 10/17号
2006/10/4更新
「PGA事件」で石井秀夫が追起訴、
スコア改ざん、中西雅樹に処分下る

  PGA(日本プロゴルフ協会)の不祥事が新たな展開を見せた。昨年11月の会長選挙を巡る一連の事件の中で、神奈川地区議事録を改ざんしたとして有印私文書変造、同行使容疑で起訴され、公判中だった石井秀夫前副会長が、9月28日、別件で神奈川県警から追起訴されたのだ。


今度は拉致、監禁容疑で再拘留された石井秀夫

 別件とは言うまでもなく、会長選当日の昨年11月21日に、神奈川県地区選出の河野高明理事の投票行為を妨害しようと、拉致、監禁した行為によるもので、容疑は威力業務妨害となっている。

 事件発覚当時から、石井被告の関与は噂されており、8月までに実行犯3人が逮捕されたことで、追起訴は時間の問題とされていたが、9月29日に予定されていた有印私文書変造、同行使容疑の第2回公判前日の追起訴となった。

 もっとも、当日の石井被告は神奈川県選出の代議員としてPGA代議員総会に出席しており、直接手を下すことは不可能だったため、実行犯とのかかわりが発覚したものと見られる。

 事件当日の代議員総会出席者によると、河野理事の不在を最初に騒ぎ立てたのは石井被告本人で、第1の逮捕容疑となった改ざんされた議事録を元に、地区理事候補次点となっていた自らの選挙権を主張したものの、却下されて投票できなかったという。

 9月6日の第1回公判で、最初の容疑については全面的に認めていた石井被告は、保釈を許されていたが、28日に再び拘留された。

 29日に予定されていた第2回公判も「当事者間に請求があったため」(横浜地裁)11月15日に延期。2つの容疑について合わせて裁判が行われることになる。

 これで6月17日に石井、長田力前会長、船渡川育宏理事の3人が逮捕されて発覚したPGAの不祥事は、最低でも5ヶ月は決着がつかないという事態に陥ったが、PGAでもその推移を見守っているというのが現状だ。

「先週は神奈川県警が来て資料を集めていましたが、おそらく確認でしょう」(森静雄副会長)と、淡々としたもの。

 だが、ここまで長引くと、処分保留で釈放されたまま、事件の決着がつくまで活動停止処分を受けている長田、船渡川の両名をどうするか、という問題が起きてくる。

「当初は公判を見守るつもりだったのですが、16日の理事会で、対策を考えることになるかも知れません。(決着が)長引くケースなど、あり得ることをいくつか考えなくてはならない」(同)と、対応に追われることになりそうだ。

 これまで、事件の当事者達の対応は三者三様だ。

 釈放されるとすぐに謝罪のためPGA事務局を訪れたが、理事辞任勧告を蹴って現職のまま(現在は活動停止中)の船渡川は別にして、長田、石井に関しては前会長、副会長という重責にありながら、騒動の謝罪すらないままなのが現状だ。

 石井は拘留が長引いたとはいえ、第1回公判後は保釈され、28日の再拘留まで時間があったのに、PGAとの接触はしていない。

 長田に至っては、釈放後、公式にはPGAと接触することもなく、弁護士を通じて事務的な問い合わせに答えただけ。これでは、無責任といわれても仕方ないだろう。

 石井が追起訴された28日は、奇しくも、宮里藍が連覇に向けてスタートした日本女子オープン初日。華やかな女子プロに対してこちらは追起訴と暗い話題を提供してしまった。

 折りしも、PGA会員ではない(JGTOのメンバー)ものの、同じプロゴルファーの中西雅樹が、スコア改ざんというゴルフを冒涜する行為が発覚し、制裁金200万円、5年の出場停止を言い渡された(本誌発売前日の2日まで、異議申し立ての権利あり)ばかり。

 一部の者による事件とはいえ、立て続けに起こる不祥事のダーティーなイメージを、何とか払拭しないことには、明るい将来が見えてこないのだが

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト

ゴルフ会員権情報
ゴルフダイジェストの会員権情報です