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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 10/10号
2006/9/27更新
連続予選落ちにもめげず、M・ウィ
男子ツアー挑戦にかける理由

 ミッシェル・ウィが、男子の欧州ツアーと米ツアーに2週連続挑戦して、2週連続最下位の予選落ち。まもなく17歳になる天才少女も、米男子ツアー6試合連続の予選落ちともなると、さまざまな雑音が聞こえてくる。が、男子ツアー挑戦は、ウイにはウイなりのやむにやまれぬ!? 事情があった。


男子ツアー予選通過で、笑顔が見られるのはいつ?

「調子の悪い週が、2週続いただけ。それ以上でも、それ以下でもない。男子ツアーへの挑戦をまだまだ、諦めるつもりはないわ。だって、確かにスコアには現れていないかもしれないけど、自分では、どんどんうまくなっているように感じているから」と本人は、まだまだ、やる気十分なのだ。こう語るのには、理由がないわけではない。

 昨年、プロ入り宣言をしたものの、18歳以上というLPGAの規定から、まだ女子ツアーのメンバーになれないウィ。

 どういうことかというと、現時点では、マンデーを通過するか、スポンサー招待でしか女子プロツアーの試合に出場できないのだ。

 しかも、各ツアーには、メンバー以外には、招待で出られる試合数の規定がある。今年ウィは、米女子ツアー7試合に出場しているが、目一杯出ても、これだけしか、出場できない。

 プロとなり、契約スポンサーから契約料を取っている以上、試合に出ないことには、広告塔としての役割を果たすことができない。

 本人は、「最終判断は私がしている」と語るが、やはり、父親をはじめとする、さまざまなスポンサーなどから、プレッシャーがかかっていることは想像に難くない。 

 本来なら、ヤーデージの短い、自分のプレーにあったコースを選んで出場すればよいのだろうが、今は、どこでも招待を受けられるところには、選択の余地なく出場せざるえないような状況なのだ。

 しかも、ウイはまだ高校生で、この9月には始業式が始まって早々に、2週間の休みを取ったが、学校との兼ね合いもあり、休みを取れる時間も限られているということもあって、試合を選んでいられないという訳なのだ。

 これに対して、男子ツアーのプレーヤーたちなどから、不満の声も出てくるのも当然だろう。

「彼女が、すばらしい才能に恵まれていることは、疑う余地がないが、男性、女性を問わず、16歳という年齢で、米ツアーで戦える人間はいない。もし、私が彼女のアドバイザーなら、女子ツアーで、あと4~5年やって、実力をつけ、もっと成長してから、20歳台になってから再挑戦すればいいと、アドバイスするよ」(スコット・バープランク)などという声が、そこかしこから聞こえてくる。

 かつて、V・シンが、男子ツアーに挑戦したA・ソレンスタムを批判して、総スカンを食らったことから、確かに、表立って、ウィを批判する人間は少ないが、陰ではどうもあまりよくない雰囲気。

 シード落ちしたプレーヤーや下位の選手などにとっては、ウィが参戦することで、出場枠が一つ減ってしまうこともあって、むしろ陰でささやかれる批判の声の方が辛らつなのだ。

 ただ、この10月11日に17歳になることから、来年は、ウィが女子ツアーのメンバーになれる可能性も十分にある。

 というのも、本来であれば、18歳にならなければ、LPGAのプロテストを受けられないが、昨年、モーガン・プレッセルに、特例を認めテストを受けさせ、さらに、当初は18歳になってから試合に出場させるとしていたものを、またまた例外を設けて、シーズンの初めから、メンバー資格を与えたからだ。

 これでいけば、来春から、ウィがLPGAのメンバーになることも可能で、これまでのように、ところかまわず、男子ツアーに出場する必要もなくなる

となれば、来年あたり、男子ツアーのコースをじっくり選んで、予選を通過することができるかも?

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