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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 5/23号
2006/5/12更新
37人のルーキーで争う米女子ツアー「新人王」
ポイント5位の宮里藍が獲得するための条件

 米女子ツアーで活躍する宮里藍は「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」を獲得できるだろうか。その可能性を詳しく追ってみた。


17歳のライバル、プレッセル

 今季新たにツアーメンバーとなった37人のルーキーたちが争う米女子ツアーのルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人王)は、出場した試合の成績をポイント化して争う。

 米国内で行われる試合と全英女子オープンを対象に、1位150ポイント、2位80ポイント、3位75ポイント……と順に獲得ポイントが減っていき、40位で10ポイントが加算される。41位以下は予選を通過すれば一律で5ポイントが与えられ、メジャーは倍付け。

 フルフィールドの最終戦、10月第1週のコロナ・モレリア選手権までが対象で、シーズンを通じて獲得ポイントを合計する。

 現状では、韓国のリー・スンワが398ポイントを獲得してダントツの首位。2位が3回、メジャー初戦のクラフトナビスコ選手権19位の安定した成績がこれを支えている。

 続いて244ポイントのモーガン・プレッセルがこれを追っており、ブリタニー・ラング(237)ジュリエッタ・グラナダ(213)が僅差で迫っている。宮里は少し離れて182ポイントで5位につけている。

 ちなみに宮里とともにQTを突破し、やはりルーキーとして戦っている諸見里しのぶは、10ポイントで17位タイと、今後の活躍が期待されるところだ。

 今季は特に、規定の18歳に達していないのに実績が認められて17歳でツアーメンバーとなったプレッセル(05年全米女子オープン2位)やラング(同2位、06年ナビスコ選手権8位)のメジャー優勝争い経験者が揃っている。

 さらに、タイ出身でNCAA優勝(02年)、全米女子アマ、全米女子パブリックリンクス2位(いずれも03年)とアマ時代に実績を持ちながら、まだ力を発揮し切れていないビラダ・ニラパスポンポーンや日本の宮里といった実力者の名前が居並ぶ。その上、韓国勢がどこで力を発揮するかわからず、激戦が予想される。

 そんな中、思うようなプレーができずにいた宮里だったが、6戦目の武富士クラシックで6位と、はじめてトップ10入りを果たして、これからが勝負となりそうだ。

 鍵を握るのは、初優勝はもちろん、メジャーでの成績だ。全米女子プロ(6月8~11日、メリーランド州ブルロックGC)、全米女子オープン(6月29~7月2日、ロードアイランド州ニューポートCC)、全英女子オープン(8月3~6日、英国ロイヤルリザム&セントアンズ)と3つ残っている大舞台で、優勝争いに加わリ、結果を残すことができれば、大きくポイントを稼ぐことができ、ライバルたちに差をつけられるはずだ。

 ところで、昨年末にプロ転向を果たしたミッシェル・ウィの存在が気になるところだが、残念ながらこちらは対象外。QT受験をするつもりもなく、16歳という年齢が規定に引っかかって、ツアーメンバーになれないのは周知のとおり。

 そのため、エグゼンプトとノンエグゼンプトを合わせたメンバーのみが対象の新人王争いには参加できない。

 過去、新人王に輝いた日本選手は、意外にも小林浩美(90年)しかおらず、87年に米国人以外で初の賞金女王となった岡本綾子も、親友のパティ・リゾにタイトルを奪われている。

 また昨年、同タイトルを当たり前のように取ったポーラ・クリーマーや、03年のロレーナ・オチョアが、現在、ツアーの牽引車となっていることでもわかるように、その後の自信にもつながるため、どうしても取っておきたいタイトルだ。

 QTを12打差ブッちぎり首位でらくらくクリアし、世界中から注目されている宮里だが、そのプレッシャーを味方にできるのがヒロインたる由縁。将来のメジャーウィナー、そして賞金女王という夢には、まずは新人王を獲ることも本物のスタープレーヤーになるために必要かもしれない。

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