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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 12/27号
2005/12/15更新
来季の米ツアーは「ダブル・マルヤマ」に注目
丸山大輔が猛チャージかけツアー出場権獲得

 丸山大輔(34)の米ツアー参戦が決まった。宮里藍の米女子クオリファイング・トーナメント(QT)トップ合格の陰に隠れてしまったが、同じフロリダで開催されていた男子PGAツアーのプロテストで、丸山が6日間トータル416ストローク、16アンダーのスコアで合格したのだ。

 米PGAツアーのQTは、上位30位タイまでが来年のシードを獲得し、50位前後までが2部ツアーにあたるネーションワイドツアーの出場権を獲得できるが、丸山は堂々7位タイの成績をおさめ、メジャーを除けば、ほとんど全試合に出場できる権利を勝ち取った。

 かつてジョン・デーリーが、これまでにもっともタフな試合は何だったかと聞かれ、メジャーよりもQTだ、と答えたのは有名な話だ。

「メジャーは年に4回あるが、QTは1発勝負。長丁場の上に、落ちたら翌年の試合に出られなくなるのだから、メジャーよりプレッシャーがかかる」と語っていた。

 その言葉どおり、今年のQTもかなりシビアな戦いで、6日間108ホールのうち前半戦では、寒さと強風が吹き荒れるなかで実力者が肩を並べていた。

 なかでも注目を集めたのは、タイガー・ウッズのスタンフォード大学時代のチームメイトで、米ツアーで4勝しているノタ・ビゲイだ。試合直前にタイガーから励ましの電話をもらったものの前半戦でつまずき、それを立て直すことが出来ず、結局シードを取ることが出来なかった。

「とにかく調子が悪かった。(風が出た)前半戦で調子を崩したから、その後スコアをまとめきれなかった」と、ツアー4勝の実力者でも、QTには特別なプレッシャーがかかるようだ。

 やはりネーションワイドツアー行きが決まったベテランの中には、ツアー5勝のダン・フォースマンをはじめ、ツアー3勝で2001年のWGCマッチプレーの勝者、スティーブ・ストリッカー、87年のマスターズを含めツアー4勝のラリー・マイズら「有名プロたち」が目白押し。

 フォースマンはトータル10アンダーの33位タイ、ストリッカーは9アンダーの42位タイの成績。マイズはビゲイとともにトータル2アンダーで88位タイだった。日本のツアーで活躍しているS.k.ホはトータル7アンダーの54位タイで、来年のPGAツアー出場枠には手が届かなかった。

 マイズやフォースマンはともに47歳で力が落ちはじめているのだろうが、それでもメジャーの優勝者や米ツアーの複数回優勝者たちでもQTにてこずるのだから、いかにこの試合が難しいかが、分かるだろう。

 一方、合格組で注目を集めたのは、煮(1)アンダーで2位のアレックス・チェイカと12アンダーで18位タイになったビル・グラッソン、それに11アンダーで26位タイぎりぎり合格のビル・ハースだろう。

 チェイカは、米ツアーでの勝利こそないものの、欧州ツアーなど世界で11勝を挙げているし、グラッソンは米ツアーで7勝の成績を収めているベテラン。ビル・ハースは新人だが、父親がジェイ・ハースという事もあって、注目を集めていた。

 そうしたプレーヤーの中で、丸山大輔は最終日1番、4番ホールとボギーが先行したものの、中盤で6つのバーディを奪って68のスコア。6日間でも70-71-74-68-65-68と尻上がりによくなって合格した。

 来季の生活の場を求めて争うアメリカ人プロたちの立場に比べると、今季日本ツアー賞金ランク6位の丸山の場合、例え今回失敗しても日本ツアーがある、という心のゆとりが有利に働いた部分もあるだろう。

 それにしても実力者が集まる中で健闘したことは間違いない。来年は、丸山茂樹とともに「ダブル丸山」で米ツアーを席巻する、ということにでもなれば面白いのだが。

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