ゴルフダイジェスト雑誌・出版情報> BACK9
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 11/8号
2005/10/27更新
米ツアーランク30位以内がトッププロの証
気になる丸山の順位と今田、田中のシード権

 丸山茂樹がザ・ツアー選手権の出場権にほぼ王手をかけた。ザ・ツアー選手権は、今年の賞金ランキングのトップ30位以内のプレーヤーだけで争われる試合とあって、出場できることがトッププレーヤーの証と言われる。この試合に出場すれば、来年の全米オープン、マスターズなどの出場チャンスを得ることもできる。それほど選手にとって重要な大会に、昨年に引き続いて、丸山が出場できるかどうかが注目されている。


終盤で巻き返し

 米ツアーはクライスラー選手権とザ・ツアー選手権の2試合を残すだけとなったが、アメリカのゴルフファンにとって話題の中心は、やはりザ・ツアー選手権の出場権と来年のシード権争いだ。

 先のミシュラン選手権では、来年のシードも危ぶまれていたウェス・ショートJr.が優勝し、賞金ランキングを一気に176位から70位へと100人強もごぼう抜きして来年のツアー出場権を手にした。

 同じ試合で丸山は、6位タイの成績を収めて、13万9000ドルの賞金を獲得。これにより、丸山の今季の獲得賞金が188万2981ドルとなり、ランキングを35位から25位に上げている。

 丸山はこの試合の最終日、16番ホール・パー5のセカンドショットで2オンを狙って池に落としてしまった。これさえなければ、ザ・ツアー選手権の出場は確定したのだが、2シーズン優勝のない丸山にすれば、イーグルを狙って賭けに出るしかなかったようだ。

 しかし、190万ドルがトップ30位入りの確定権といわれているので、あと少し稼げばよく、終盤戦に入って調子を上げてきているだけに、大いに期待が持てる状況だ。

「米ツアーの仲間には、飛距離がさほど出ないのに、いつの間にか賞金ランキングやワールドランキングの上のほうに来ているので、驚かれたり、煙たがられたりしているんだ」という冗談を飛ばしていた丸山だが、全米プロ前後の成績では、今年のザ・ツアー選手権出場は、難しいと思われていた。

 しかしクライスラークラシックで2位となり、54万ドルを稼いだかと思ったら、アメリカンエクスプレスで11位タイに入り、ワールドランキングを40位から35位に上げた。

 コースのヤーデージが長くなる中で、厳しい試合展開を迫られることが多いことを考えれば、かなりの頑張りようだ。

 しかし、賞金ランキング32位にはF・カプルス、34位にはK・J・チョイ、37位にはJ・デーリーなどが控えており、王手をかけたといっても、ベスト30入りが確定したわけではない。

 ところで来年のシード権争いは、賞金ランキング125位以内なら来年のシードが確定し、150位以内ならマイナーな試合であれば出られる可能性が高い。日本の今田竜二は、19日現在でランキング114位と、シード権内にいる。

 しかし、問題は田中秀道で、現在の獲得賞金は45万1727ドル、賞金ランキングが149位と低迷している。昨年の例で言うと、ランキング125位以内には、あと62万ドル、150位には44万2000ドル稼がねばならない。

 賞金総額が上がっているために、確実にシードをものにするには、残りの試合でトップ5入りするぐらいの順位が必要だ。もし予選落ちすれば、再びQスクール行きということになる。

「(田中は)米ツアーに参戦した最初の年につまずいてしまったために波に乗れず、苦労しているようだ」と、丸山は同じ日本人プロの田中の状況を案じているが、あるいは日本に戻って捲土重来を期す、という決断をしなければならなくなるかもしれない。

 ちなみに今年の全米オープンでベストアマになり、直後にプロ入り宣言したR・ムーアは、ツアーメンバーではないため公式ランキングには出ていないが、約60万ドルほど稼いで実質120位の成績につけている。

 またメジャーの優勝で5年間のシードを保持しているB・カーチス(123位)、T・ハミルトン(127位)、R・ビーム(136位)といった実力者たちもシードの当落線上にいるのが米ツアーだ。

 それらを考えると、シード入りがいかに難しいかが分かるだろう。残りの試合で、日本人選手たちの踏ん張りに期待しよう。

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト

ゴルフ会員権情報
ゴルフダイジェストの会員権情報です