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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 9/13号
2005/9/7更新
日本OPとフジサンケイがバッティング
JGA、JGTO両団体に選手から怒りの声

 日本オープンは10月13~16日に、名門・廣野GC(兵庫県)で開催されるが、この最終予選(8月31~9月1日)と、上位選手に本戦出場権がある各地区オープンの日程が、フジサンケイクラシック(9月1~4日)とまともにぶつかっている。
 昨年大会の成績やランキングなどの資格がなく、今年8月8日までのツアー賞金ランク上位30位に入れなかった選手に残された道は、ツアー優勝か最終予選(地区オープン上位も含む)だけ。目の前に突きつけられているのは、厳しい二者択一だ。

 また、11月3~6日に行われる日本シニアオープンが、米チャンピオンズツアーQスクールの1次(10月31~11月5日)と日程がぶつかっている。一体、どうなっているのか。

 そもそも、例年オープンウィークのこの週には、JGA主催の日本オープン最終予選と、各地区(北海道、関西、中部、中四国、九州)オープンが行われていた。

 ところが、JGTO管轄のツアー競技、フジサンケイCが今年から日程を変更。この週にぶつけてしまったために起こったのがこの騒動となる。

 出場権のない佐藤信人が怒りをぶちまける。「日本人としては一番出たい試合だから、釈然としない。今年に関しては仕方ないけど、来年も同じなら選手はブチ切れるでしょうね」。

 あきらめた選手も多い。「フジサンケイは確実に試合に出られるけど、日本オープンはそうじゃない。日本オープンには出たいけど、フジサンケイに勝てば2年シードがもらえるし、賞金も多い」(野仲茂)。

「最初はJGAに対して憤りを感じたけど、話を聞いていると、ケンカを売ったのはJGTOかなとも思えてきた。でも自分はJGTOのメンバーなので、今年は日本オープンはあきらめます」(今井克宗)と、ため息が聞こえてきそうだ。

 JGTOの設立の原動力で、元選手会長、現在はPGA副会長も務める倉本昌弘はこう語る。

「ナショナルオープンなんだし、しょうがないじゃすまされない。日本オープンというのは上位選手だけが出ればいいという試合なのかどうか。日本オープンというのは、ナショナルオープンとしてのブランドと選手肖像権の相乗効果で成り立ってことはわかっているはずなのに、ぶつかってしまうのはおかしい」と熱弁をふるった。

 そもそもJGTO、JGAという別団体が、てんでに動き、連携が取れていないから起こったのがこの事態。

 だがUSGA主催の全米オープンなどは、PGAツアー主催の毎週の競技の合間(月、火曜日など)にツアー会場の近くで予選を行うなど配慮し、上手に一流プレーヤーを集めている。なぜ、日本ではきないのか。

「JGAと話し合うことを3月の総会で選手に告げたが、なかなか機会がなく、8月に話した。現在は事務レベルで協議中。私見だが、来年以降は地区オープン優勝者にツアー出場権を与えるギブアンドテイクも含めて考えてみたい」(島田JGTO会長)と、努力はしているようだが、対応が遅すぎるようだ。

 JGAも「両者いがみ合っていても仕方ないので、意見交換は続けています。来年についてはもう発表していますから。最終予選を(試合の合間の)月、火にする案ですか? 一番動かしやすいのはそれでしょうね。地区オープンのほうが大変でしょう」(塩田事務局長)と、可能性を探る姿勢は見せるが、地区オープンは各地区連盟主催のため、簡単にはいきそうにない。

 シニアオープンに関しては、出場すればデビュー戦となるはずの倉本は、「JGAには育ててもらったし恩返しもしたい。出たくて仕方ないが、チャンピオンズツアーは自分の夢。夢を優先した」と、キッパリ宣言。

 室田淳も「最悪だね」と、吐き捨てており、こちらもベストプレーヤー集合とはいかないようだ。

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