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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 7/12
2005/7/7更新
まさかの失速で連覇を逃したR・グーセン
全米オープンで浴びたブーイングの中身

 大本命と言われながら、全米オープンの最終日、まさかの大叩きで優勝を逃したR・グーセン。プレー中にアメリカ人ギャラリーから「ブーイングを受けた」と日本のテレビでは報道されていたが、真相はどうなのか。いずれにせよ、この南アフリカ出身のプロと米国のマスコミ、ギャラリーの関係には、しっくりいかない理由もあるようだ。

愛称は「グース」

 そもそも全米オープンの3日目を終了した時点で、米国のマスコミのほとんどは、グーセンの優勝を当然のものとして予想していた。

 例えば、テレビのスポーツチャンネル、ESPNのレポーターは、「グーセンが勝てない理由があるとすれば、それは唯一、スタート時間に彼が現れないときだけだろう」とまで語っていたし、テレビに限らず新聞各紙も優勝予想は、グーセンで一致していた。

 加えて、ミケルソンやエルスといった優勝圏外にいた大物プロたちでさえ、グーセンの優勝を当然のように口にしていた。

 しかし結果は、予想外のM・キャンベルが優勝をさらう番狂わせに。それが全米オープンだ、と言ってしまえばそれまでだが、試合が終わってからのグーセンのコメントにも、米国のゴルフファンは白け気味だ。

「優勝できなくて確かに失望しているけれど、誰かが死んだというわけでもないし、それほど深刻になることじゃない。次の機会に頑張るよ」と、妙に淡々と話していたが、それには伏線がある。

 全米オープンの直前、グーセンはディフェンディング・チャンピオンとして多くのメディアからインタビューを受けていたが、この中で、自分が過小な扱いを受けていることに、不満を漏らしていた。

「USオープンに2度も勝っているのに、どこにも自分の写真が載っていなかったり、誰も注目していないといった印象を受ける内容が多い。もう1勝すれば米国人が自分を見る眼が変わるかもしれないが、いずれにせよ、マスコミが一部の外国人プレーヤーを無視する理由が分からない。僕のプレーが地味だというなら、パットが決まった時に逆立ちでもやって見せることを皆は望んでいるのだろうか?」と、なかなか辛らつなコメントを述べている。

 確かに派手好きなアメリカ人にとって、「熱くプレーする」タイプではないグーセンは、見ていて面白みに欠けるだろう。タイガーやミケルソンといったアメリカ人プレーヤーと比べると応援は少ないが、あからさまにグーセンを嫌っているわけではない。

 グーセンをもじって、「グース、グース」(ガチョウ)といった声援が昨年に引き続いて、今年も出ていた。しかしこれは聞き方によっては「ブー・ブー」という声に似ていないこともない。そのために日本のテレビ放送の中で、「グーセンがいつもブーイングを浴びせられている」かのように伝えられたようだ。

 アメリカ口語では、確かに「ガチョウ」には「トンマ」という悪い意味もあるのだが、グーセンが難しいパットを決めた時にブーイングするほど全米オープンのギャラリーは悪質ではない。場合によっては、ブーイングをしたギャラリーが退場を強制されても文句が言えないようなエチケット違反だ。

 それでもギャラリーの中には、外人プレーヤーに対してブーイングする人もいるが、今回は地元紙が日曜版でグーセンのことを「金のガチョウ」と表現したように「タイガー」、「シャーク」という動物の愛称として「グース、グース」という声がかかっていたのは確かだ。

 とはいえ、大叩きして優勝を逃しても、予想以上にクールな態度のグーセン。これではせっかく応援しても、応援のし甲斐がない。外国人として「アメリカのナショナルトーナメント」に参戦するからには、地元贔屓のファン心理を考えた上で対応することも「世界のトップ5」の1人として必要なことだろう。

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