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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 4/12
2005/4/6更新
2部ツアーでも新規スポンサーが次々決定
プロアマ参加者にも好評な若手女子プロの価値
 国内女子ツアーの人気・注目度が高まる中で、2部ツアーにあたる「ステップアップツアー」も、このところ充実度を増している。先週末には新たにANA(全日空)がスポンサーの新規大会が追加発表されるなど、ますます賑わいを見せる同ツアーの魅力とは。

 日本女子プロゴルフ協会(LPGA)が主催するステップアップツアーは男子のチャレンジツアー同様、いわゆる2部ツアーである。しかし、男子のように年間の賞金ランキング上位者にレギュラーツアーの翌年シードを与えるという制度はない。

 その替わりに、大会ごと優勝者にレギュラー4試合の出場権、さらに1~3位に大会の同一スポンサーが主催するレギュラー試合の出場権を与えている。実質的には短期のツアー予選会であり、それゆえ出場選手はとにかく優勝を目指す。

 しかも最近は、下部ツアーとはいえ選手層の充実が目立つ。レギュラーツアーでシード権を逃した選手が中心のツアーではないのだ。

「QT制度の実施により、もともと実力のあるアマチュアや外国人選手が直接QTでツアー出場資格を目指すようになりました。そのためQTは激戦で、力はありながら失敗した選手がここで次のチャンスを狙っているんです」(LPGA事務局/高須皓友氏)

 実際、このところ同ツアーで勝った選手が、すぐに上でも活躍する例が目立つ。この2年間をみても、北田瑠衣、茂木宏美、阿蘇紀子、そして昨年の穴吹工務店カップを制した横峯さくら、といった「同ツアー優勝、即レギュラーツアーシード権確保」の選手を輩出している。

 このうち北田と阿蘇は、これで得たレギュラー4試合で好成績を収めてシード権を獲得している。また、横峯も結果的にここで勝てなければ、今季シード権はなかった。QTだけでは上での活躍が先になる有力選手を、同ツアーがその都度、拾い上げている形だ。

「今、旬の選手をレギュラーに挑戦させる制度で、優勝争いは上にも負けない熱気があります」(前出・高須氏)

 関係者によれば、男子のチャレンジツアーも来季から同様の制度を検討しているそうだ。

 先々週開催された今季初戦のヴァーナルカップでも、優勝した馬場由美子はまだ20歳のLPGA非会員プレーヤー。実力未知数の若手に、上でブレークするチャンスを与えたことになった。ちなみに、同大会では2位タイの藤田幸希(19歳)、5位タイの飯島茜(21歳)なども、アマチュアを卒業したばかりのLPGA非会員だ。

 こうした充実ぶりから同ツアーの注目度は増している。試合数は、昨年の6試合から今年はほぼ倍増の11試合となった。LPGA事務局の担当者によれば、今後も増える可能性があるそうだ(随時受け付け)。

 目ざといスポンサーが人気に乗じての参入か?

「もちろん知名度アップや社会的意義のあるイベントを支援することで全社的一体感を図るといった当社主体の意図もありますが……」と説明するのはジョイントコーポレーション(マンション分譲)の田中克巳副社長。同氏によれば、そうした狙いの前にもともと「下積みの若い世代をサポートする形での社会貢献」を検討しており、それにピッタリのイベントとして昨年から関心を持っていたと語る。

 また、今何かと話題のIT企業が3社も加わっている。ゴルフダイジェストオンライン(GDO)、楽天、パー72プラザの3社だが、いずれもゴルフの総合情報サイトを運営する企業で、やはりブームに乗ってのことではなさそうだ。

「私どもは男子のチャレンジも開催致します。女子だけでなくゴルフツアー界全体を、底辺から活性化することが目的だからです。そのため、大会の出場権をかけた予選大会やプロアマ戦参加枠を一般ゴルファーに開放するなど、より多くの方に、国内のツアーに関心を持ってもらおうと考えています」(GDOツアー事務局担当)

「以前からお世話になっているLPGAさんのお手伝いができたらと考えており、ようやくご協力させていただくことになりました。また、今のステップアップツアーはトーナメントとしてもとても魅力的なので、それを応援し、多くの皆さんに知ってもらいたいとも思っています」(パー72プラザ)

 こうした意図は意図として、LPGAのある関係者からは「今の同ツアーには若く魅力的な選手が多いので、プロアマ参加者にはとても喜ばれているようですよ」といった別の本音も聞かれた。

 機会があれば今年は、同ツアーも見る価値がありそうだ。

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