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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 4/12
2005/4/6更新
個性的な超フックグリップをウィークに改造中
引退も噂される「かつての王者」デュバルの惨状
 デビット・デュバルは、このまま消えてしまうのか? こんな噂が、PGAツアーの関係者の間で囁かれている。

 かつてのワールドランキングナンバー1プレーヤー、2001年の全英オープンの覇者も、深刻なスランプで、試合に出場する度に予選落ち。なかなかトンネルを抜ける兆しが見えてこない。


「ルックアップ打法」が懐かしい

 デュバルは今年、先のベイヒル・インビテーショナルまでの6試合に参戦して、5試合で予選落ち、棄権1回という散々な成績。ニッサンオープンでは、プロアマ戦でアマチュアに助けられて2位となり、1600ドルを稼いだというが、公式の獲得賞金額は、まだ「0」なのだ。

 それでも、予選カットギリギリで、たまたま不運が重なったというのなら望みもあるが、1月のボブホープ・クラシックでは、30オーバー(4日間)、2月のAT&Tペブルビーチでは22オーバー(3日間)という有様で、ともに最下位だった。

 確かにニッサンオープンとクライスラーでは、80台の大叩きこそなかったが、結果は144名中112位タイと142名中114位タイという成績。その中でも、なんと言っても印象的だったのは、ボブホープの初日、パーマーコースで叩いた82というスコアだ。

 じつはこのコース、99年の試合でデュバルが59を出したところで、ある意味ではデュバルの好きな、デュバル向きのコースなのだ。つまり、最高調の時から、1ラウンドで23打も悪くなっているということで、スランプがますますひどくなっているのではないかという印象を与えた。

 しかし当のデュバル自身は、「自分が望んでいるところから、そんなに遠いところにいるわけではない」と語っているし、同じプロコーチのハンク・ヘイニーについてデュバルとともに練習しているマーク・オメーラに言わせると、「彼のスウィングは、こんなスコアを出すほどには悪くない。ただ、ゴルフは一度歯車がかみ合わなくなると、どうにもならなくなってしまう厳しいゲームなんだ」と弁護している。

 ところでデュバルといえば、左手を深く被せて握る超フックグリップと同時に、女王ソレンスタムと同様に、スウィング中にいち早く顔をターゲット方向に向ける「ルックアップ打法」の元祖として有名だ。

 かつて、このスウィングについてプロコーチのロバート・ベーカーは、「強いフックグリップでそのまま振ると、ボールはつかまり過ぎて左に飛んでしまう。そこでデュバルは体のターンを誰よりも早く鋭く行うことで、フェースが被るのを防ぎ、ボディターンのパワーで飛距離の出るフェードボールを打っている」と、全盛期のデュバルを分析していたが、見方を変えれば一種の変則打法といえる。

 そこでデュバルは、スランプになってからの3人目のコーチにあたるヘイニーから、左手のグリップをウィークグリップに変えるように教えられたようで、「ゴルフクラブをリリースするタイミングを掴むのがもっとも難しい」と、混乱してしまっているようなのだ。

 もっとも昨秋、ヘイニーについてから、ドイツバンクで13位タイに入るなど、復調の兆しを見せていた。

 しかし、昨年結婚して、コロラド州のデンバーに引っ越したデュバルは、3カ月近くあったオフシーズンに、わずかに5ホールプレーしただけという。加えて、3月に入ってからのフロリダの2試合には、出場すらしていない。

 新婚生活を始めた上に、冬場ゴルフができない場所に住居を構え、練習もまともにやっていないのでは、スランプ克服など望めるはずもない。ましてスウィングを変えているというのだから、なおさらだろう。

 2001年の全英オープンの勝利で、来年一杯シード権が確保されている上、ナイキとの契約で資金面でも困ることがないことから、まだ、お尻に火がついていないということか。

 それにしても、かつてのイアン・ベーカーフィンチのように、全英の勝利直後からスランプに陥り、立ち直れずに引退という事もありそうな雰囲気になって来ている。

 とはいえ、デュバルにとって良い方に解釈すれば、クライスラーの初日に4カ月ぶりの60台である69のスコアが出て、徐々に新しいグリップにも慣れてきている証明ともとれる。

 けれど問題はメンタル面だろう。デビュー当時、実力を評価されながらも、最初の勝利までプロ入り後4年の歳月費やした(初勝利の年に3勝)デュバルだけに、なにか自信を取り戻す切っ掛けが必要なのかもしれない。

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