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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 9/21
2004年更新
3年連続で米ツアーVを続けている丸山
今季未勝利も残り試合は有利なコース多し
 米ツアーは、終盤戦に入り、残すところ10週間。プレーヤー・オブ・ザ・イヤーの行方が注目されているが、日本人選手の中では、丸山茂樹の活躍が気になるところだ。

 米ゴルフマガジン誌9月号で、丸山を紹介する記事が掲載された。内容は、彼が「サンドウェッジとロブウェッジは自分でデザインした」、「歯の白さは、よく磨いているから」、「“50セント”というヒップホップのグループが好き」、といった普通の紹介記事だが、そのタイトルが「スマイル!」とあるように、プレーヤーとしての実力よりも、キャラクターのほうが先行気味の感がないではない。ここはやはり、実力でもトッププレーヤーの仲間入りをしてもらいたいところだが、今季残りの試合で優勝できればそれも実現しそうだ。

 知っての通り、丸山は過去3年間にわたり、毎年1勝ずつしているが、3年連続優勝というのは、現役選手ではT・ウッズ(8年連続)、J・フューリック(6年)、J・レナード(4年)に次いで、R・グーセンと並んで4番目の記録となる。今年タイガーとグーセンは優勝しているから、連続年優勝記録のトップは変わらないが、手首の手術をしたフューリックとレナードが残りの試合で勝利を飾れず、丸山が連続優勝記録を4年に伸ばせば、グーセンと並んで2位タイ記録となるのだ。

 考えてみれば、S・ガルシアだって、まだ通算4勝しかしていないのだし、連続優勝という点では、エルスもシンも今年でまだ3年目、これで丸山が残りの試合で勝てば、名実ともにトッププレーヤーの仲間入りということになるだろう。

「故障に苦しんだ去年に比べれば、はるかに調子はいい」と語る丸山の言葉は、数字の上でも、証明されている。昨年、平均ストローク数が70.76(63位)、平均パット数が1.776(94位)だったのに対し、今年は70.24(20位)、平均パット数は1.743(11位)と大きく伸ばしているし、なにより賞金ランクも、すでに昨年の166万ドル(37位)を上回り、現時点で183万ドル(22位)も稼いでいる。たしかに02年の221万ドル(16位)や「今年の目標は300万ドル」と語っていた数字にはまだ及ばないが、今後の活躍次第では不可能ではない。

 というのも、残り試合のうち、ディフェンディングチャンピオンであるクライスラークラシックが開催されるフォレストオークがもっとも距離が長いコースで、丸山が苦手とする、ひたすら距離の勝負となるコースでの試合が少ないからだ。

 丸山は、ショートゲームでは、ツアーでも指折りの名手だが、弱点といえばティショットの飛距離だ。飛距離に関しては、ツアーにフル参戦した00年の281.1ヤードからほとんど変わっていないのだが、ランキングでいうと00年の26位から今年の150位(280.4ヤード)と大きく下げているのだ。他の選手たちの飛距離が伸びたためだが、加えて、タイガー対策で、コースのヤーデージを伸ばすところも増えたことから、今年の全米プロのように、飛距離が出ることが優勝の前提条件になるようなコースとなると予選落ちなんてこともあった。そうした点では、丸山の小技の巧さが武器となるこれからのコースでは期待できるといえそうだ。

 先の米ゴルフマガジン誌のインタビューでは「僕は、日本ではフェラーリと2台のベンツ、アメリカでは、トヨタとベンツとハマーの3台を持っている。僕のフェラーリ360モデナでは、時速290キロくらい出したことがあるけど、一度もスピード違反で捕まったことはないよ。なしろ速くて捕まえられないからね」なんて語っている。ゴルフのほうでも、誰も丸山に追いつけない、なんてことになってくれればよいのだが……。

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