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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 9/7
2004年更新
タイガー、全米プロでなんとか予選通過
今季もメジャー未勝利、不振の原因は
 全米プロで今年の4大メジャーはすべて終了したが、注目のタイガー・ウッズは、結局メジャーでは未勝利、これでメジャー連続未勝利記録は「10」になった。今後、タイガーは一体どうなってしまうのか。

 全米プロ開幕前、タイガーに関する最大の注目は、ワールドランク1位の座の行方だった。タイガーがトップの座から滑り落ちるとしたら、取って代わる可能性があったのはE・エルスとV・シン。2人とも全米プロで優勝することが前提で、シンがトップになるためには、タイガーが予選落ちすることも前提となっていた。

 そんな中、実際にタイガーの予選通過が危なくなり、ツアーの連続予選通過記録を128でストップさせるのかと、注目ポイントは移っていった。2日目終盤、バーディを奪取し、なんとか予選通過を果たしたタイガーだが、土日は見せ場もないまま24位タイという平凡な成績に終わった。不調の原因はどこにあるのか?

 原因のひとつは、毎度毎度の“カメラマン事件”。試合中、大事な場面でカメラのシャッター音に邪魔されるケースは、タイガーにとっては日常茶飯事だが、全米プロでは3回も邪魔されてしまった。そのうち1回は「前のホールからスロープレーの計測がかかっていたから、シャッター音で邪魔されたときも、立て直す暇もなく打つしかなかった」と語ったタイガー。好不調にかかわらず、カメラマンがゾロゾロ付いて回るわけだから、この問題はタイガーのみに頻繁に起こる特殊状況で同情の余地もないではない。

 全米プロでの敗因には、そんな問題もあったが、今季これまでを振り返ってみると、優勝は2月のWGCアクセンチュアマッチプレーのみで、ストロークプレーでの優勝はいまだゼロ。不調の原因はシャッター音による妨害より、タイガー自身にあることは間違いない。

 専属コーチのブッチ・ハーモンと決別したことで、スウィングをチェックする第三者の目がなくなり、スウィングが狂ってきていること。パットの不調に喘いでいること。さまざまな原因が指摘されているが、タイガー本人は「徐々によくなっている」と言い張るばかり。「パットが不調でもパターを変える気はないのか?」というメディアの質問に対しても、「そんな気はまったくない。パターの問題じゃない。僕のストロークが悪いだけ」と、きっぱり。その態度は開き直っているかのようでもある。

 最近では言い訳や文句も増え、全米プロでも「もし、ショートパットがもう少し入っていたら……」という具合に“タラレバ”を連発していた。

 昨年末、エリン・ノーディグレン嬢と婚約したことでゴルフに対するモチベーションが下がったとの見方もある。しかし、過去のメジャー優勝のいくつかは、すでに彼女と同居しながら達成したものとも言われており、これが事実なら、婚約も不調の原因にはならない。

 全米プロ終了時点でのワールドランクでは、2位のシンとの差はわずか0.1ポイントに。タイガーがナンバー1の座から落ちるのは時間の問題なのか。それとも、最長連続1位の記録を死守し続けるか。当面はこの話題で持ち切りとなりそうだ。

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