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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 6/1号
2004年更新
中国人選手らの活躍で芽が出てきた!?
北京五輪でのゴルフ正式競技採用の可能性
 アテネ五輪が近づく中、ゴルフ界の目は、すでに4年後の北京五輪に向けられている? というのも、今年に入り、中国人をはじめとしたアジア人選手の活躍が目立つからだ。

 GW連休中の出来事でほとんど注目されなかったが、実は、LPGAの2部ツアーであるフューチャーツアーのIOSクラシックで、ホン・メイ・ヤン(28)が、中国人として史上初の優勝をしているのだ。優勝賞金は9800ドル(100万円強)と少ないが、2位に4打差でぶっちぎりでの勝利。この3月、4月にもウエストコーストレディスゴルフツアーというミニツアーでも優勝し、にわかに注目を集めていた。IOSと同週にLPGAツアーでは、フィリピン出身のジェニファー・ロセールスが初優勝、さらに日本の今田竜二も、男子の2部ツアーであるネーションワイドツアーで初勝利を飾っている。

 LPGAツアーにおける韓国を中心としたアジアパワーについては今さら語る必要もないが、男子でも、今年のマスターズで韓国のチェ・キョンジュがアジア人最高の単独3位に入るなど目覚しい活躍を見せている。その一方、1打差で予選落ちしたものの、張連偉が中国本土出身者として、初めてマスターズに招待されたことは記憶に新しい。

 そして、これらアジア人の目覚しい台頭により、北京五輪でゴルフが正式競技として採用される可能性に注目が集まっているというのだ。ゴルフ場が続々造られている中国としては、自国出身の選手が活躍すれば、ゴルフブームとなり、それが北京の五輪委員会を動かし、ゴルフが正式競技になっていくのではないかというわけなのだ。

 加えて、中国はアジアの顔といった自負を持つ国。アジアで開催される久しぶりの五輪だけに、アジア人が活躍するスポーツが正式種目に加わることは喜ばしいこと。となれば、プロのツアーで、アジア人が活躍すればすればするほど五輪への正式採用が近くなる。

 米国ゴルフ協会(USGA)の専務理事で、五輪の際のゴルフ界の窓口となるワールド・アマチュア・ゴルフ協議会の交渉役となっているデビッド・フェイ氏によれば、基本的には、五輪に新しいスポーツを加えるには7年前から運動する必要があるそうだが、北京の五輪実行委員会が強く望めば、今からでもまだ遅くないということなのだ。「IOC(国際五輪委員会)には規定があり、いつでも種目を変えられることになっている。来年7月にシンガポールで開催されるIOCの会議で正式に種目が決まるはず。 たぶん、それまでに、北京の実行委員会がどれほど強くゴルフを加えることを望んでいるかを、IOCが理解できるかがカギを握るはず」(フェイ専務理事)

 中国共産党の幹部にも、ゴルフ好きが多いと聞くが、今年さらに中国人をはじめとするアジアの選手が、米ツアーなどで活躍すれば、中国のゴルフブームにも火がつくというもの。

 そもそもゴルフが五輪種目でないこと自体違和感を覚えるが、アマチュアだけの大会にするのか、プロも交えた大会にするのかなどの争点も多く、ゴルフは1904年以来、五輪競技から外されてきた。北京の五輪委員会にアピールするためにも、アジアの選手がもっともっと活躍してほしいものだ。

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