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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 3/30号
2004年更新
JGAが現状に合わせてハンディ制度改正
小数点1ケタまでとなり、上限40から50に
 ゴルファーの競技志向化が進むにつれ、昨今その存在意義がますます高まってきたハンディキャップ制度。現在、全国で加盟約1600クラブの会員以外にも2000人を超える個人会員がハンディキャップを取得しているが、日本ゴルフ協会(JGA)は、今年第1回目となる2月26日の評議会・理事会で、その規定を大幅に改正、来年1月1日から実施することを決めた。

 JGAハンディキャップ規定が初めて制定されたのは昭和53年。これまで6度の一部改正が施されてきたが、「昨今はゴルファーの年間プレー回数が減少したり、民間のプライベートハンディがいろいろな形で普及するなど、一般プレーヤーを取り巻く環境が急激に変化している現状を踏まえて」(JGA事務局)、今回の改正を行うことになったという。

 では、早速おもな改正の要点を紹介しよう。まず、(1)平均的なゴルファーの年間プレー回数の現状に合わせ、査定に必要なスコアカードの枚数を、これまでの提出20枚中のスコアのよいカード10枚から、10枚中スコアのよい5枚とし、それに伴い、これまで20枚に満たなくても5枚以上提出すれば取得できた暫定ハンディはなくす。それと関連して、(2)スコアカードの有効期限を現行の3年から2年とする。これらは「できるだけ現在の実力を正確に反映できるようにするため」(JGA事務局)だそうだ。

 また、(3)より厳密に実力を示す数値にするために、ハンディキャップの数値を現行の整数から少数点第一位までとする。

 さらに「なるべく多くのゴルファーにとって、ハンディを取得しやすいものとし、普及させるために」(JGA事務局)、(4)ハンディキャップの上限を現行の40から50.0に引き上げ、ビギナークラスの意欲向上につなげる、などがある。

 さらに今回、ちょっと気になった変更点は「すべてのスコアカードの提出について」という項目。おそらくほとんどのゴルファーに少なからず思い当たる節があると思われるのだが、(5)規定の厳格化を図る意味から、故意にスコアカードを提出していないことが判明した場合、失効することを明記した、とあるのだ。

 ちなみに、現行の規定でも「スコアの良し悪しにかかわらず、コースレーティングのあるコースでプレーした場合は(中略)提出しなければならない」とあるが、それを一層厳しく強調した表現にしている。

 では、コースでプレーして意識的に(提出し忘れたのでなく)スコアカードを提出しなかったら、即ハンディキャップは失効してしまうのだろうか? それについてJGAでは「もちろん、そこは常識的な判断となります」(事務局)と言うように、たとえば、最初から練習のためにラウンドする場合とか、接待ゴルフや、夫婦で教えながらのラウンドなどのように、スコアを記録する目的のプレーでない場合は別で、「あくまで“故意に自分のハンディキャップを調整する目的で”スコアカードを出さないようなケースはダメですよ、ということです」(JGA事務局)

 ちなみに、この改正、実施は来年の1月から。今後JGAでは、各地区のゴルフ連盟を通じ、説明会を開き浸透させていくという。今回の改正でもっとも影響が出そうなのは、(1)のハンディキャップ査定のために採用するスコアカードが、直近10枚の中から、に変更となる点だろう。多くの倶楽部では新年早々、新年杯があり、JGAハンディに準じた倶楽部ハンディを採用しているところでは、あらかじめ12月の段階で、新規定によって計算された新ハンディを通知するところもあるだろう。

 他のスポーツと違い、ゴルフがこれだけ盛んで、老若男女が対等に競えるのは、言うまでもなく、ハンディキャップ制度の存在が大きい。ただ、それができるだけ実際の実力を示したものでなくては意味がないということから今回の改正と相成ったわけだが、公式ハンディを持つゴルファー諸氏、くれぐれも「今日は叩いたからスコア出さないよ」なんてことは、もう通じませんゾ。

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