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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 3/9号
2004年更新
世界初! 男から女に性転換した選手が
プロツアーの全豪女子オープンに出場
 A・ソレンスタム、M・ウィ、L・デービーズら、女子選手の男子ツアー参戦が相次いでいる。それをG・ノーマンが「女子選手は女子ツアーでプレーすべき」などと批判、賛否両論が飛び交い話題になっている。そんな中、今度は3月4~7日、シドニーのコンコードGCで開催される全豪女子オープンで「世界初」の物議が醸し出されることになりそうだ。

 話題の張本人は、ミアンネ・バッガーさん(37)。オーストラリアの新聞「ジ・オーストラリアン」紙によれは、バッガーさんは、なんと世界で初めて、プロの試合に出場する、性転換をしたゴルファー、だというのだ。バッガーさんは、男性として生まれたが、本人は「なにかしっくり来なかった」ため、8年前に性転換手術を受けて女性になっている。

「小さい頃から、自分は何かヘンだと感じていた。もちろん手術は簡単じゃなかった」と語るが、ゴルフに関しては、「プロになったのは昨年の8月だが、ゴルフを始めたのは8歳」とか。性転換後、アマチュアの試合で活躍し始めて、99年に豪州のトリプル・ステート女子アマという大会で優勝。さらに01年、02年にも、同じ大会で優勝している。これに自信をつけて、子供の頃からの夢だったプロに転向。そして、この3月にようやく、念願の女子プロトーナメントに出場できるように相成ったというわけだ。

 バッガーさんにとっては、長年の様々な努力が報われ、夢の実現ということになるが、問題は「元」男性が、女子の試合に出場できるか? という点。男子ツアーには、とくに性別で出場を制限する規定がないために、女子も出場できるのだが、女子の試合には、当然「女性」であることが条件付けられている。もっとも、この大会では「女性」という規定が、生まれた時点での性別かどうか謳っていないことから、バッガーさんも出場できることになったのだ。

 例えば、ゴルフの国際対抗試合などでは、生まれた時点での国籍を重視する伝統があることから、バッカーさんの出場に違和感を感じる人間がいるのも事実。というより、バッガーさんは「性転換する2年前からホルモンの転換治療を受けていた」そうで、今では身体はすっかり女性。しかし、身体の基礎ができる少年、青年期にはレッキとした男性であったのだから、普通の女性と比べて、体力的に恵まれているはず、という疑問が湧くのも頷けなくはない。

 本人に言わせると、「ゴルフを通じて、たくさんの女友達ができたが、中には、私を受け入れてくれない人たちもいた。世の中には、性転換を受けた男性も女性も結構いるということを皆気づくべきだわ。いつか私から“性転換したプレーヤー”という形容詞が取れることを望んでいるわ」と話すバッガーさんは、歴史に残るパイオニアなのかもしれない。

 豪州の女性ゴルファー組織、ウィメンズ・ゴルフ・オーストラリアも「性転換したプレーヤーに対する規制はないし、彼女は、もう何年もアマチュアトーナメントに女性として出場している。彼女はプロの試合に出るべきではないなどという理屈は通らない」との声明を発表している。

 将来、バッガーさんか、あるいは彼女に続く性転換プレーヤーが、タイガー・ウッズのように試合に勝ち続ければ大きな問題になるかもしれないが、今のところは、バッカーさんを受け入れようとする声のほうが大きいことは間違いないようだ。いずれにしても、相次ぐ女子選手の男子ツアー参戦といい、“クロス・セックス”が、今のゴルフ界のトレンドになっている。

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