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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/27号
2004年更新
異例! 木更津GCを経営する日経新聞系子会社と
コース所有会社がお互いに会社更生法申請
 日本経済新聞系列の会社が経営するゴルフ場・木更津ゴルフクラブ(千葉)で、預託金償還問題がこじれにこじれ、経営会社と預託金証書の発行会社とが、互いに互いの会社更生法を申請するという前代未聞の事態に発展している。

 同GCの経営会社・(株)木更津ゴルフ倶楽部(以下、KGC)の株主構成は、日経グループが70パーセント、地主の内房産業(株)(以下、内房)が30パーセントだが、設立以来、歴代の社長は全員日経新聞出身。地元会員権業者はもちろん、日経の社員ですら「日経のゴルフ場」だという認識のコース。

 話を複雑にしているのは、預託金証書を発行しているのがKGCではなく、日経の資本が一切入っていない内房だという点だ。内房は会員から集めた預託金でゴルフ場を造ったので、クラブハウスも内房の名義になっている。内房は自らコース内の他の地主たちから土地を借り、自社所有の土地、クラブハウスと合わせてKGCに賃貸しており、KGCはプレーフィや年会費などの収入から、施設の賃料を内房に支払うという関係だ。

「経営がKGCなら、地主は土地を貸すだけ、預託金の預り証名義も、施設の所有権もKGC名義にするのが普通。かなり珍しい契約形態」(ゴルフ場問題に詳しい弁護士)という。

 事の発端は02年10月末支払いの預託金返還を内房が見送ったことにある。経営会社のKGCは、会員向けの手紙で「預託金償還の資金調達で苦境に陥った内房産業に対し、支援策を提示していたのに、いきなり償還を見送るとは理解に苦しむ」と主張、同年12月にはKGCが、日経グループ企業が持つ法人会員権を買い取り、債権者として千葉地裁に内房の破産を申立てた。

 この問題は、今から約1年前の本誌2月11日号でも報じているが、当時、内房側はこの破産申立に猛反発、「集めた預託金は全額コースの建設に投じているし、建設もすべて日経側の指示に従った。開場以来の収入もすべてKGCに入り、内房が受け取っているのは賃料だけなのに、大家だからという理由で固定資産税も施設の修繕費もすべて内房の負担。預託金も内房の山口社長が資産の処分などで12億円まで自力で返してきたがそれも限界に達した。日経側が提示していた支援策は、預託金債務を引き受ける代わりに、他の地主の土地すべてを内房で買い取った上で、クラブハウスも含めて施設全体を4億円で売れ、というもの。譲渡所得税だけで10億円はかかるのにこの条件では無理」と、当時代理人を務めていた米津稜威雄弁護士は憤慨。

 また、民事再生でも会社更生でもなく破産申し立てだったことについては「会員の同意が要らないのは破産だけ。破産にして安く買い取り、預託金債務もチャラにするつもりでは。預託金債務以外債務はないから自主再建も可能。破産宣告なんて絶対下させない」と断言していたのだが、その米津弁護士は本誌インタビューから1週間後に急逝してしまった。

 債権者申立の破産の場合、裁判所は債務者側の言い分を聞いた上で破産宣告を下すかどうかの判断をするが、結局破産宣告が下りないまま10カ月が経過、KGCは昨年10月31日に、今度は東京地裁に内房の会社更生法を申請(破産は11月に取り下げ)、さらに2カ月後の昨年12月24日には、逆に内房がKGCの会社更生法を申請したのだ。

 内房側は今回の更生法申請に先立ち、「預託金返還の責任はKGC側にある」とし、債務不存在の訴えを別途東京地裁に起こしているが、昨年12月24日付けで会員に送付した手紙には、“内房からは、預託金返還を想定し積立を行うべきだと再三主張したが、KGCは預託金返還を想定したゴルフ場経営を行わず”“ゴルフ場の営業収入193億円はすべてKGCが管理、その収入は、経営陣の高額な報酬等運営費に162億円消費し、内房への賃借料は31億円だけ”“預託金の使途、建設業者の選定などはすべてKGCが決定”“KGCは、形式的には預託金債務が内房にあることから、すべての経営責任は内房にあるとし、木更津GCの経営に関し、KGCの経営の失敗を隠蔽するかのごとく、突然内房に対し破産を申請した”といった厳しい文言が並ぶ。

 今回の更生法申請については「預託金問題等に関する事実関係と日経グループの支援を明確にするため」とし、内房、KGC両社一体での再生が必要だと主張している。

 一方、KGCの代理人に昨年末就任した田中寿一郎弁護士は、「就任したばかりで過去のことは知らないが、会員にとって最も良い形を望む」と言う。

 今後、会社更生手続の開始決定は、どちらに下りるのか。あるいは両社に下りるのか。KGCに下りれば日経の子会社が会社更生法ということになるが、それによって日経グループの負担が変わるのか。2月下旬には出るであろう結論に注目したい。

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