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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 4/22号
2003年更新
コースでレンタルクラブにしたり、駅構内で
試打会開催等メーカーの販促もアノ手コノ手
 昨年、東京・大阪で「24時間試打会」を敢行し、話題を集めたヨネックスが、今度は練習場を飛び出し、駅構内で「駅前試打会」を挙行する。練習場で客を待つ“待ち”の姿勢から一歩進めた“攻め”の姿勢を強める、最近の試打会などクラブの販促事情をみてみよう。

 本格的シーズンインのこの時期、各地方の主要な練習場では毎週末、色々なメーカー主催の試打会が開催されている。

「3月、4月はすべての土・休日で試打会を行っています。試打会がなかった週末は2月中旬が最後、5月も今のところ2週間だけ空いていますが、これもいずれは……」(東京ジャンボゴルフセンター)

 こうした状況だから、そこから一歩抜け出して、メーカー側が他にはないユニークな試打会を模索するのは当然の成り行き。そして、今回ヨネックスが新製品のサイバースター5000の販促を目的に企画したのが「駅前試打会」である。

 同試打会は、この9日、10日の2日間(両日とも11時~19時)、JR東京駅の八重洲中央口イベントスペースに、いわゆる鳥カゴのネットを張り、そこに1打席のバーチャルゴルフ・システムを設けて行われるもの。バーチャルゴルフまで持ち込んでの“(正確には)駅中試打会”は、練習場試打会の数十倍ものコストがかかるとあって、今回が日本で初の試みと見られる。

「昨年の『24時間試打会』以上に話題性のあることを考えていました。ゴルファーはもちろん、関係者の方々からもヨネックスはいつも斬新な試打会を企画すると注目されたいですね」(企画宣伝部・稲木鉄志氏)

 わずか1打席なので目標参加人数は1日100人。数十倍の高コストの割には、購買に結びつけるという点での試打会効果は小さい。しかし、東京の玄関口・東京駅構内でイベントは、普段とは比較にならないくらい多くのゴルファーの耳目をとらえるに違いない。なお、当日は併せてレッスンプロを招いてのミニレッスン会も開催。いずれも、その場での受付となる。

 また、大阪でも同様の試打会を4月15日、16日(時間は同じ)、JR大阪・阪急梅田両駅前にある阪急デパートのサン広場で開催する。

「試打会に関しては、今やどのメーカーもアノ手コノ手、なんです。とにかく多くの人に手にとってもらい、実際に打ってもらいたい」と、某メーカーの担当者は試打会のあり様に頭を痛めて実態を明かす。

 そうした状況から生まれたのが、ショップ経営のフタバゴルフがメーカー側に提案して実現したレンタルクラブの営業だ。同社では昨年7月から、西武/コクド系列の9ゴルフ場で、ダンロップのゼクシオをはじめ数社のイチオシ最新モデルをレンタルクラブとして並べた。従来、ゴルフ場が用意するレンタルクラブといえば、5~6年も前のモデルが当たり前。レンタルクラブに「最新」を期待するゴルファーはいなかった。

 そこに最新の、しかも人気モデルが1日4000円で使えるのである。「それで皆さんビックリされて……。大変喜ばれていますね」(西熱海ゴルフ場)

「西武系にはリゾートコースが多いので、中には宿泊だけのお客さんが新しいレンタルクラブを見て、急にハーフラウンドを申し込まれたこともあるようです」(フタバゴルフ営業・板垣新一氏)

 その中でも人気の高かったゼクシオが、今春から西武系全40コースに用意されることになったというわけだ。

「レンタルが充実していれば、電車で行くお客さんは、送る手間や高い宅配送料が省ける上に、新しいクラブを試すことができます。もちろん、コース側はいいサービスの提供になりますし、うちにとっても試打効果が期待できます。三者それぞれにいいサービスなのでは……」(ダンロップ広報・藤田英明氏)

 ユーザーに試してもらえるなら、どんなチャンスも逃さないというのが今のメーカーの姿勢だろう。今後もひょんなところで試打クラブに出会えるかもしれない。

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