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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 3/4号
2003年更新
競技熱が高まった証拠、参加人数増加で
パブリック選手権は東日本大会が2会場に
 日本パブリックゴルフ場事業協会(PGS)主催の全日本パブリックアマチュアゴルフ選手権では、東日本地区を中心に昨年から参加者が急増している。そのため、同決勝は今年から2地区に分けて行われることになった。ハンディ18以上のゴルファーなら誰でも参加できる大会ながら、最終的には全日本大会で日本一を競う、本気モードの競技会の人気の背景を調べてみた。

 同大会は、1967年に参加人数427人で第1回大会を開催。その後、出場者の増加に伴い、81年からは、男子部門は現行の地区予選(北海道、東日本、中部日本、西日本)、同決勝、全日本大会という競技形式に移行。今年は全国34都道府県の延べ83会場で1万人規模の地区予選が開催されるまでになった。

 この間、全日本大会の歴代優勝者には、中嶋常幸、丸山茂樹を筆頭に、桑原克典、久保谷健一、星野英正といったその後のトッププロが名を連ね、現在同優勝者には翌年のよみうりオープンの出場権が与えられる他、3位までの選手にはPGAプロテストの第1次テストが免除されるなど、実力が高く評価されるようになった。

 その参加者数(男子部門)だが、92年に8680人と一旦ピークを迎えた後、しばらくは伸び悩み、8200人前後で推移していた。ところが、昨年、前年度比1000人を超える急増となり、9253人を記録。なかでも東日本地区は増加分の6割強に当る、684人ものプラスで(4167人)、一層の活況を呈した。

 そのため、今年から東日本予選は2地区に分割、それぞれで決勝大会(各200人出場)が開催されることになった。この参加者急増の理由をPGSの杉本信治専務理事は次のように分析する。

「いくつか考えられますが、まず関東地区のパブリックゴルフ場では昨年度からJGAのオフィシャルハンディが取得できるようになり、競技ゴルフを志向するようなゴルファーが加盟コースに目を向けるようになったこと。そうしたゴルファーが、この大会を知るようになり、認知度がアップしたことが大きな要因だと思います」

 また、本誌を始めメディアで紹介される機会が増え、「誰でも気軽に参加できる大会」であることが理解され始めたことも大きいと語る。

 他にも、昨年からJGAのアマチュア規定が変更され、従来はアマ資格を失っていた研修生にもその資格が認められるようになったこと。より多くの実戦経験を積みたい彼らにとって------全国大会優勝で得られる権利と合わせて------この大会は絶好の競技機会であり、研修生の参加が増えた。

 さらには競技志向のゴルファー増加も見逃せないと言う。「確かに3年ほど前から、ゴルフをただ楽しむだけでなく、真剣に競技するプレーヤーが、若い人を中心に増えています」と話すのは、同予選会場でもある八千代GCの西治彦営業課長。

 また、会員権仲介の住地ゴルフ・松崎顕企画室長も「会員になればどのような競技会や研修会に出られるのか、あるいは競技が盛んに行われているかどうかという質問を受けるようになりました。以前はまったく聞かれなかった質問です。30代を中心に競技志熱が高まっていることは確かです」と語る。

 ゴルフを遊びやレジャー感覚ではなく、スポーツとして取り組む層の広がりが、今日のパブリック選手権の活況を支えているようだ。

 ところで、同大会は今年も3月1日から予選実施コースで受付を開始、4月中旬から全国で予選大会が順次行われる。参加費は男子6000円、女子4000円。その他に正規料金(割引なし!)のプレーフィがかかるので、割高な感は否めない(ただし、地区決勝、全日本大会に進んだ場合の別途参加費はなし)が……。

「地区決勝と全日本大会、他の主催競技までを含めた、トータルの競技運営では収支トントンで、当協会としてはご理解を頂きたい。と言いましても、地区予選だけでこの金額は確かに高いかもしれません。今後は参加人数の増加を考慮しながら、少しでも下げる努力をしたいと思います」(杉本専務理事)

 大会規模の増大に伴い、クラス分けなどの新たな課題も見えてきたという。パブリック選手権は、新たな時代を迎えつつあるのかもしれない。

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