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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 10/1号
2002年更新
今季米ツアーでは39試合中、初優勝が13人
そのほとんどがショートヒッターの理由
 先のベルカナディアンオープンではジョン・ロリンズが初優勝を飾ったが、今季の米ツアーではツアー初優勝者が続出。ロリンズも含め、これまで39試合中、なんと3分の1の13試合で初優勝者が出ているのだ。

 ロリンズといっても名前すら知らない読者が大半だろう。米レギュラーツアーで過去に稼いだ賞金は、昨年まででわずか17万ドル弱。その彼が今回の優勝でいきなり72万ドルもの大金を手にしたのだから、まさにアメリカンドリームの実現といって過言ではないだろう。

 13人の初優勝者の中には、早くも2勝目を挙げているJ・ケリーやL・マティースなどもいる。考えてみれば、今年、5月のバイロンネルソンで米ツアー2勝目を挙げ、「昨年の優勝がフロックではないことを証明できてうれしい」と語った丸山茂樹も、昨年から今年にかけて急上昇した選手のひとりだろう。

 なぜか彼らに共通するのは、ロングヒッターというよりはショットメーカーが多いこと。実際、今年、初優勝を飾った13名のドライバー平均飛距離は278.9ヤード。ここ数年、T・ウッズをはじめ、D・デュバル、S・ガルシア、P・ミケルソンらロングヒッターばかりが注目されているが、13名中、平均飛距離で290ヤード以上飛ばしているのは、C・スミスの291.8ヤードだけ。丸山も280.6ヤード(95位)と決して飛ぶほうではないし、2勝組のケリーも275.4ヤード(152位)、マティースも278.6ヤード(125位)と、ショートヒッターが実力をつけ、トッププロの仲間入りを果たしつつあるというこちになる。

 この現象に関しては、米ツアーの大幅な賞金アップが優勝へのプレッシャーを高め、影響を与えているとの声もある。

「勝つためにプレッシャーを乗り越えることができたことに興奮している」と語ったのは、ベルカナディアンで勝ったロリンズだが、この試合、N・ランカスターが最終ホールでダボを叩き、プレーオフとなり、ロリンズに勝利が転がり込んだもの。「(99年の全英オープンで大逆転負けを喫した)バンデベルデの気持ちがわかった」と言うランカスターだが、2打差のリードを、18番ホールで吐き出してしまったのだ。ちなみにロリンズも平均飛距離280ヤード(103位)と決して飛ぶほうではない。プレッシャーが大きくなればなるほど、飛ばし屋より、ショットメーカーのほうが有利ということなのかもしれない。

 今年の初優勝組中、6名が現在すでに150万ドル以上を稼ぎ、賞金ランクのトップ30入りを果たしているが、この6名の今年のドライバー平均飛距離は皆280ヤード以下。ロングヒッターの時代は、終わりつつある?

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