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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 8/20・27号
2002年更新
レジャー白書ではゴルフ人口が2年連続増
JGAはゴルフ振興の具体的政策を発表
 90年代を通して減り続けていたゴルフ人口がこの1~2年で底を打ち、わずかながら上昇に転じつつあるというデータが発表された。それに合わせるかのように、日本ゴルフ協会(JGA)が中心となって、これまでになく積極的で具体的な振興策を立案、一部は今年中にも実施されることになった。

 先月末、(財)自由時間デザイン協会(旧・余暇開発センター)から『レジャー白書2002』が発表された。昨年12月時点での「日本人の余暇時間の現状」を調査、分析したもので、それによれば日本のゴルフコース人口(昨年、1回以上コースでプレーした人口)は1340万人(サンプル回答から推計)となっている。この数字は前年比50万人増で、2年連続の増加。92年から右肩下がりで減少し続けた同人口もようやく回復傾向に入ったともいえる。また、年間のプレー回数は料金値下げの恩恵であろうが、0.4回増の12.1回となり、99年の12.5回に次ぐ高い数字となった。

 ところが、ゴルフ練習場人口(昨年1回以上練習場を利用した人口)は、逆に前年度比50万人減の1340万人。こちらは93年の2020万人をピークにいまだに底を這っている状況。この練習場人口が回復しないうちは、コース人口の本格的な上昇も望めないだろう。また、プレーに関する年間支出(用具代も含む)も、前年比1万3800円減の16万5200円で、業界には相変わらず厳しい状況が続いていることを示している。

「全体に、参加率と参加回数は伸びているにもかかわらず、支出が減少している傾向があります。デフレの影響ですが、ゴルフの分野では顕著になっていますね」(同協会)

 もうひとつの明るい兆候が「将来やってみたい」「将来も続けてやりたい」という意向を示す参加希望率から(実際の)参加率を引いた「潜在需要」のランク。10代男性では、ゴルフが8位(14.1パーセント)と高位にいる。つまり、10代男子の約7人に1人は「いつかゴルフをしてみたい」と考えているのだ。

 ジュニア世代がゴルフを見る視線は、今とても熱いのだ。それに呼応するかのように、JGAでは先頃、『ゴルフ21~新しいステージの創造にむけて』と題した振興策を発表。その中で、ゴルフ人口を増やしていく具体策として、ジュニア育成の必要性を強調。そして関係団体により99年に組織された「日本ジュニアゴルファー育成協議会」が決議した具体的施策を披露した。

 そこには、登録者に各種メリットを与える「ジュニアゴルファー登録制度」の発足を始め、ジュニア開拓育成活動の支援拠点となる「ジュニアゴルファーズセンター」の創設、あらゆる面で優れたジュニア指導ができるシニアゴルファーを登録、活用する「ゴルフライフコンダクター制度」(今年11月発足予定)。さらには「ジュニアファンド」創設といったアイデアが盛り込まれている。

「子供たちのゴルフに寄せる関心が高まっていますが、それを支援する業界のエネルギーも熱いんですよ。それをいい形で結実させるために、こうした施策を業界全体に理解して頂き、実現させていきたい」(JGA・大森孝専務理事)

 確かに、今回の振興策には、具体的な目標数値と時期を示したアクションプランに近いものもあり、相当な危機感と決意をもって作られたのだろう。だが、先の『レジャー白書』では、余暇の使い方がますます複雑・多様化になってきたことも示されている。それだけに臨機応変の、難しい舵取りが求められそうだ。

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