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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/8・15号
2002年更新
日本人の活躍が海外で目立った年
ようやく現れたジャンボの後継者
 01年は日本人プレーヤーが世界の舞台で存在感をアピールした年だったといえよう。

 1月早々の世界マッチプレーで、谷口徹がE・エルスら実力者を下し3位に。1月終わりのニッサンオープンでは伊沢利光がプレーオフまで残り、4月にはマスターズで日本人最高位の4位に。そして、8月の全米プロでは片山晋呉が4位に入った。

 一方、2年前から米ツアーに本格参戦中の丸山茂樹が、7月のミルウォーキーオープンで初優勝。この丸山の勝利は、米ツアーへの“通年参加型”のひとつの成果でもあった。

 一方、国内の試合では8月のKBCオーガスタまでにプレーオフが7試合と前半戦は群雄割拠状態。この間、福澤義光、平石武則らの初優勝といった話題もあった。ツアー後半戦は伊沢利光が大活躍、9月のVISA太平洋以降、出場10試合中4試合に優勝。賞金総額2億793万4583円という過去最高金額を獲得し賞金王に。この伊沢の活躍もあってか、それまで4~6パーセントの間を低迷していた日曜日の視聴率が終盤はほぼ毎試合6~7パーセント台に、実質的な賞金王決定戦として注目されたフィリップモリスは、関東地区で7.8パーセントを記録した。

 01年の日本ゴルフ界の目玉だったワールドカップはタイガー、デュバルの最強コンビへの興味や、伊沢・丸山の日本チームへの期待も相まって、日本開催の試合では近年にない異例の盛り上がりを見せた。その効果か下落傾向だったトーナメントの入場者数もワールドカップ以後の2試合は前年比2千人強アップという形でシーズンを終えた。

 02年も、日本人ゴルファーの海外挑戦の流れは一層進みそうだ。丸山、横尾要は米ツアーのシード権を連続獲得。田中秀道も米ツアーのQスクールを通過して本格的に参戦。丸山が「2勝目を挙げるに越したことはないが、数字の前に、まず自分のゴルフの内容をよくしていかないとすぐに抜かれてしまう。よいプレーを1試合でも、一打でも多くすることが目標」と語るように“通年参戦型”は、出場試合数が多い分優勝の可能性も高いが、レベルの高い米ツアーでの厳しさを感じながらタフな闘いが強いられるのだ。

 一方、伊沢や片山らはあくまでも主戦場を日本におく“スポット参戦型”で米ツアーでの優勝を狙う。伊沢は「来年(02年)の目標は、平均ストロークや年間勝利数など、数字的にジャンボさんを超えることと、米ツアーで勝つこと。スポット参戦で行って勝てないことはない」としっかり国内外での目標を掲げている。たしかに、ワールドランクでのメジャー出場を睨んだ場合は日本にベースを置くほうが有利だともいえる。

 実際、米ツアーで28戦してツアー1勝した丸山のワールドランク63位に対し、伊沢は海外ツアーこそ4戦だが、国内で5勝して16位。片山は37位、谷口48位、田中59位という歪み現象ともいえる事態が起こっている。丸山の言うように、実力の底上げのための“通年参加型”か、日本を拠点にして世界ランクを上げメジャーを主体に参戦する“スポット参戦型”か、02年はどちらの参戦方法に凱歌が上がるかも興味深い。

 国内では01年、未勝利のジャンボ尾崎が、02年も勝てないといよいよジャンボ時代の幕引きとなるだろう。一方で、中嶋常幸が完全復活Vを挙げられるか? 米ツアー撤退した尾崎直道の活躍は? アマチュアの宮里優作がプロのツアーでV達成なるか? 等も興味の的となる。

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